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【評価】『ファタモルガーナの館』の感想・レビュー!鬱要素全開のサスペンスホラーノベル!

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ネタバレなし!サスペンスホラーノベル『ファタモルガーナの館』のレビュー記事です。

ここではゲーム内容の他に、クリア時間(ボリューム)、面白い&つまらない点についてなど…

購入前に気になるであろう点をいろいろと紹介しています!

このゲームはこんな方にオススメです!

  • どんでん返し系が好き
  • 暗めのストーリーが良い
  • 恋愛ものが好き
  • キャラは魅力的な方がいい
  • 中世ヨーロッパのような世界観が好き

もともとはWindows用同人ゲームでしたが、その後PS4やSwitchなど様々なプラットフォームでリメイクされた作品。

さっそくプレイした結論から言うと、

ダークすぎる世界観と先が気になるストーリーがめちゃくちゃ魅力的な隠れた名作!

全体的な印象としてはめちゃくちゃ陰鬱でダークな純愛ものノベルゲームって感じでした。

オムニバス形式で毎回登場キャラが変わるのですが、とにかく全編通して救いのない暗いストーリーが続きます

ですが、キャラが良く、先が気になるストーリー展開のおかげでどんどん読み進めたくなる魅力があるゲームです。

あまり知名度もなく地味な作品ですが、間違いなく隠れた名作ノベルゲームの1つです。

僕も最初は全く存在を知らず、ネットの評判がめちゃくちゃ高かったのでPSVita版をプレイしたところドハマりしました。

ではさっそくレビュー行ってみましょ~

 

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『ファタモルガーナの館』ってどんなゲーム?

(出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

対応機種:PS4/Switch/PSVita
ジャンル:
悲劇と絶望の西洋浪漫サスペンスホラーノベル
CERO:
D (17歳以上対象)
プレイ人数:
1人
体験版:
なし

開発は「Novectacle」、販売元は「dramatic create」。

2012年にWindows用の同人ゲームとして発売、2016年に株式会社「フリュー」によってニンテンドー3DSで配信開始。

その後パッケージ版としてPSVita、PS4、Switchと続々と発売されました。

ゲームはオムニバス形式が採用されており、全八章。

毎回キャラや時代背景が替わり、独自のストーリーが展開されていきます。

マルチエンディングとなっており、途中現れる選択肢によって分岐します。

と言っても選択肢はあまりなく、ほぼ読み進めていくだけのノベルゲームとなっています

真エンドへ行くのもそう難しくないので、気軽にプレイできると思います。

 

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クリア時間はどれくらい?『ファタモルガーナの館』

20~30時間という人が多いようです。

僕はVitaでプレイしたのでプレイ時間が正確にはわかりませんが、ゲーム開始からクリアまでリアルに半年かけました

と言っても1日30分のプレイもあれば、全然できない日ももちろんありましたが、体感100時間はやったんじゃないかってくらい濃く感じました。

なにより飽きやすい自分が半年もモチベーションを保ちながらプレイできたというのが、それだけ魅力あったんだなと強く思います

次項から「面白い点・つまらない点」を紹介します!

 

◎面白い・おすすめな点『ファタモルガーナの館』

  • めちゃくちゃ綿密に練られたストーリー!
  • キャラが魅力的で思わず感情移入
  • 写実的なイラストが世界観とマッチしている
  • ボリュームが多く大満足な内容

 

めちゃくちゃ綿密に練られたストーリー!

(出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

↓あらすじがこちら

「あなた」は気づけば、古ぼけた屋敷にいた。

目の前には、「あなた」を旦那さまと慕う、翡翠の目をした女中がいる。

しかし「あなた」には記憶がなく、自分が何者なのか分からない。生きているのかさえも。

そんな「あなた」に、女中は屋敷で起きた数々の悲劇を見せるという。

そこに、「あなた」の痕跡があるかもしれない……。

「あなた」は時代と場所を超えた四つの悲劇を目撃する。

これらを物語として終えてしまうのか、あるいはその先を求めるのかは……「あなた」次第だ。

しかし、どこかの誰かはこう言うだろう。

「他人の悲劇だから耐えてこられたんだよ」

(引用元「ファタモルガーナの館」公式サイト)

 ある屋敷で記憶喪失である「あなた」として目を覚まし、謎の女中に4つの悲劇を見せられる。

この4つの悲劇の物語を見た後、「あなた」としてのストーリーへと繋がっていきます。

オムニバス形式で進み、キャラや時代設定もそれぞれ異なりますが、これら全てがある一つの物語へと関係していきます。

(出典「ファタモルガーナの館」公式サイト)

とにかく伏線の張り方、その回収の仕方が素晴らしい!

「これも伏線だったのか!」と感心するほど細かいものがあり、とても丁寧で綿密にストーリーが練られていることがわかります。

そして悲劇」をテーマとした各々のストーリー

どの話も陰鬱で救いようがなく、絶望感満載の悲劇に向かって進んでいきます。

そしてその悲劇に立ち向かうキャラたちの葛藤や行動が丁寧に描かれており、先が気になって仕方なくなりました

クリア時間の項目でも触れましたが、飽きやすい僕が半年かけて全くダレることなくクリアまで達成できた、それだけ魅力のあるストーリーでした。(普段は面白くてもリアル時間で半年もするとたいてい飽きるので…)

全八章、さらに現代編といったショートストーリーもあるのですが、「この章はあんま面白くなかったな…」ということは1つもありませんでした。全部面白かったです。

ある章では序盤ちょっと意味不明で読んでいくのが苦痛になりかけたことがありましたが、衝撃的な事実が発覚した途端いっきに読み進めた記憶があります。

二転三転する展開に目が離せません。

あとこのゲームは「純愛もの」でもあります。

様々な愛の形はありますが、どの話も恋愛要素があり、そういったジャンルが好きな人にもオススメです。

これだけ憂鬱で救いようがなく絶望感だらけの世界は最後どう収束するのか?

是非その目で確かめてみてください。

キャラが魅力的で思わず感情移入

(出典「ファタモルガーナの館」公式サイト)

僕自身ゲームをしててもあまり感情移入とかしないタイプなのですが、このゲームは入り込んでしまいました

「悲劇」がテーマだからこそと言いますか、絶望的な状況にも立ち向かい這い上がるキャラたちについつい感情移入していきました。

ネタバレになるので詳しく言えませんが、特にこのゲームの大筋に関わってくるメインキャラたちには感情移入しすぎてクリア後寂しく感じたくらいで…。笑

(出典「ファタモルガーナの館」公式サイト)

応援したくなるキャラもいれば、逆に憎らしいクソみたいなキャラの描写も上手く、本当にどのキャラも魅力的だと思います

写実的なイラストが世界観とマッチしている

(出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

この写実的なイラストは人を選ぶかもしれませんが、僕は個人的にとても好きです。

中世ヨーロッパが舞台の物語が多く、暗いストーリーにもとてもマッチしていると思います

美少女の綺麗なイラストもあれば、禍々しい空気がビシビシ伝わってくるイラストもあったりと、しっかり雰囲気を感じられます。

たまにデッサンがおかしいイラストが混じってるのは少し残念ですが…。

ボリュームが多く大満足な内容

(出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

クリア時間は20~30時間とそこそこあるのですが、個人的には内容の濃さが時間を凌駕していると感じられました。

前述したように体感100時間だと思ってたのに、ネットでは思ったより少ないクリア時間が多く挙げられていたので…。

実際やりこみ要素はあまりなく、エンディング回収とショートストーリーを観るくらいですが、僕にとっては大ボリュームに感じられた不思議なゲームでした。

 

×つまらない・気になる点『ファタモルガーナの館』

  • 鬱要素が多く終始暗いストーリー
  • 残酷・グロ描写多め
  • メインストーリーはボイスなし

 

鬱要素が多く終始暗いストーリー

(出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

ストーリーは確かに面白いのですが、やはりあまりの暗さに辟易する方もいると思います

明るい性格だったり冗談を言うキャラもいるので終始暗いわけではありませんが、なんせ悲劇がテーマなくらいなので途中で嫌になることも…。

特に感情移入しやすい方は辛すぎて進めるのも苦痛に感じるかもしれません。

基本明るいストーリーが好き!という方にはオススメしません。

あと、序盤4章は完全にオムニバスで本筋のストーリーがまだ見えてこないので、ここで挫折してしまう人もいるかもしれません。

ただそれらがあるからこその中盤以降の素晴らしいストーリー構成だと思うので、是非最後までプレイして欲しいですね。

残酷・グロ描写多め

(出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

ストーリーが暗い上にそれを彩る残酷描写・グロ描写も苦手な人は注意が必要。

これがないとこのゲームの魅力が伝わり切らない必要不可欠な要素だと思うので、それでもプレイするのならば自己責任で…。

心を抉ってくる描写も結構多いです

逆にこういった描写が好き?な人にはオススメ。

メインストーリーはボイスなし

メインは完全にボイスなしです。

後日談となる「現代編」でのみボイスがつき、写実的なイラストではなくアニメ調のイラストになります

現代編はもはや別ゲーにしか見えないレベル (出典「ファタモルガーナの館」ニンテンドーストア)

僕はボイス別にいらない派なので気にならないですが、ゲームはやっぱフルボイスだろ!という人には物足りないと思います。

現代編で急にボイスがつくので、想像してたイメージと違う!と思う方もいるでしょう。(僕はあってると思いましたが)

 

総評・まとめ『ファタモルガーナの館』

まとめると…

  • めちゃくちゃ綿密に練られたストーリー!
  • キャラが魅力的で思わず感情移入
  • 写実的なイラストが世界観とマッチしている
  • ボリュームが多く大満足な内容
  • 鬱要素が多く終始暗いストーリー
  • 残酷・グロ描写多め
  • メインストーリーはボイスなし

『総評』5.0

「まさに隠れた名作!ノベルゲーム好きなら是非やるべきと言っていい作品」

「暗いストーリー」「残酷・グロ描写」「写実的なイラスト」←これらに拒否感を示さなければ本当にオススメなゲームです。

綿密に練られた伏線の数々、二転三転する展開、どんでん返しなどなどストーリーの構成が素晴らしく、オムニバス形式なのでいろんなパターンが楽しめます。

逆に中盤までは本筋に至るまで全く違うストーリーを経由するため、ダレてしまう人もいるかもしれません。

個人的に名作レイジングループに並ぶレベルのゲームだと思うので、ノベルゲームが好きならば是非プレイしてみて欲しいですね。

※レイジングループのレビューはこちら

このレビューを見て少しでも興味をもってもらえたら幸いです。

レビューは以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!

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