ネタバレなし!実写を使った本格推理アドベンチャーゲーム『春ゆきてレトロチカ』のレビュー記事です。
ここではゲーム内容の他に、クリア時間(ボリューム)、面白い&つまらない点、体験版の内容についてなど…
購入前に気になるであろう点をいろいろと紹介しています!

このゲームはこんな方にオススメです!
- ストーリーが面白いゲームを探している
- ミステリーや推理物が好き
- 映画のようなゲームがやりたい
- 実写系のゲームが好き
実在のプロの俳優さんたちがキャラクターを演じ、ドラマや映画のようにストーリーが進んでいく実写型の推理アドベンチャーゲームです。
さっそくプレイした感想を言うと、
ストーリー後半の怒涛の展開に衝撃!ただゲーム部分の推理パートは残念な出来
だと思いました。
今では珍しい実写型ゲームということで、「街」や「428」が好きな人には刺さるかもしれませんね。
推理物やミステリーが好きな人にオススメしますが、本作が謳う「新本格ミステリー」かはちょっと疑問な点も。
僕は上記のゲームもミステリーも好きなので楽しめました!
※Switch版をプレイした感想となります

ではさっそく紹介&レビュー行ってみましょ~
『春ゆきてレトロチカ』ってどんなゲーム?

対応機種:PS5/PS4/Switch/steam
ジャンル:ミステリアドベンチャー
CERO:B (12歳以上対象)
プレイ人数:1
体験版:あり
・紹介動画はこちら
販売元はスクウェア・エニックス、開発は「すばらしきこのせかい」や「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」を制作したハ・ン・ド。
プロの俳優さんたちが演じるドラマ仕立ての動画を鑑賞しながら、途中で現れる選択肢を選んだり、推理パートで様々な仮説を立てた後、推理ショーを開いて真相を暴くといった流れ。
大正、昭和、令和と様々な時代の事件を体験し、それらが意味する真の謎を解き明かします。
詳しいゲーム内容は公式サイトをご覧ください。
クリア時間はどれくらい?『春ゆきてレトロチカ』
15~20時間という人が多いようですね。
僕も20時間かからずに真エンドまでクリアしました。
あまりやり込み要素はなく、人によって推理パートでどれだけ時間を費やしたかでプレイ時間が変わりそうです。
◎面白い・おすすめな点『春ゆきてレトロチカ』
- 100年を経て明かされる綿密なストーリーに惹かれる
- 映像が綺麗でまるで映画を観ているよう
詳しく説明しますね。
100年を経て明かされる綿密なストーリーに惹かれる
・ストーリーあらすじ
令和4(2022)年、春。
ミステリ小説家の河々見(かがみ)はるかは科学者の四十間(しじま)永司の依頼を受け、編集者の山瀬明里とともに富士山麓にある永司の実家、四十間邸を訪れる。
永司の依頼は、桜の下で見つかった白骨死体の正体究明と、四十間邸に眠ると言われる“不老の果実”の捜索。
大真面目に語る永司と、半信半疑のはるか。
そんなはるかに明里が一冊の古書を差し出す。そこに掲載されていたのは永司の先祖、四十間佳乃が書いた“不老の果実”をめぐる、百年前のある物語。
それは小説の体裁をとった、実際に起こった殺人事件だという。古書を読み終え、事件の謎を解き明かしたのも束の間。
(引用元はこちら)
はるかの目の前で四十間家を揺るがす殺人事件が起きた
要約すると、ミステリー作家の主人公はるかたちは、昔から不老を研究する四十間(しじま)家で100年前に起こった事件に現代、過去の複数の事件が絡み、それらを繋ぎ合わせて真相を究明していくといったストーリーです。
現代(令和)で起こるある事件の手がかりがないかと、大正、昭和に起こった四十万家に関係する実話を元にしたミステリー小説を読み解いていく流れで、各時代ごとに同じ俳優さんたちが様々なキャラを演じます。

これは主人公のはるかが小説の登場人物を周りの人に置き換えてイメージしているという設定だからです。
なので前回殺されたキャラ役の人が今度は犯人役かもしれない…ということもあるわけです。
前置きが長くなりましたが、感想としては面白かったです。
結構至る所に伏線が散りばめられていて、しっかり回収されてスッキリ終われます。
正直序盤から中盤にかけては凡作といった感じでしたが、後半での真相解明ではそれまでの謎やモヤモヤしていたものがどんどん明かされ、「なるほど、そう繋がるのか!」と感心しました。
結構ファンタジーが入っていたりガバガバな点も見られますが、良質なミステリードラマ(映画)を楽しめたという感じです。
俳優さんたちもとても良い演技で安心して観れました。
不満を挙げるならば、上記で挙げた同じ俳優が時代ごとに複数キャラを演じることで「あのキャラはどの時代のどんな立場だったっけ?」「元永ってどの人だっけ?」と少し混乱してしまった点。
特に四十万家の男性はみんな「永」という字が入るので余計混乱しやすかったです。
まぁこれは僕の記憶力の問題でもあるのですが…笑。
映像が綺麗でまるで映画を観ているよう

映像が綺麗です。
あまり詳しくないのでわかりませんが、照明や加工を使った演出のおかけでその場の雰囲気や空気が伝わってくるようでした。
逆に推理パートでのニュースでよく見られるCGによる再現PVがショボすぎて逆に面白かったです。笑

×つまらない・気になる点『春ゆきてレトロチカ』
- 推理パートが作業的で眠くなる
- ところどころテンポが悪い
- ストーリーが一本道
詳しく説明しますね。
推理パートが作業的で眠くなる

今作独自のシステム。
事件が起こった後、その時代の主人公が現場の状況や人物の言動を振り返りながら推理していくパートです。
ここでは1つの疑問に関連するキーワードを当てはめていくことで、様々な「仮説」を立てていきます。

全部埋めなくてもある程度埋めることで推理パートは終了できますが、正解の仮説が足りないと戻って
埋める作業が必要になります。
僕はとりあえず全部埋めてから進んでいたのですが、この作業がとにかく眠くなる!
「この疑問にはこのキーワードだろ」と思って当てはめようとしても違っていたり、合っていても「なんやこの仮説」とあきれてしまう物も中にはあったりと、「これ面白いのか?」と思いながらプレイしてました。
操作性もあまり良くないので、もう少しどうにかならなかったのか…と。
しかもそれらのキーワードは事件が起こる前から文字として浮き出てきて、ボタンを押すことで獲得できるといった感じなのですが、いざ推理パートに入ると全部自動で獲得しているという意味のなさ。序盤から速攻で無視していました。
ところどころテンポが悪い


推理ショーが始まると推理パートで立てた仮説が選択肢として何度か現れます。
選択ミスしてもその場で選び直しができるものもありますが、犯人を当てる時など重大な選択肢を外すと推理パート画面まで戻るハメになり、即やり直しできないのがテンポ悪く感じました。
あと終盤で突如行われる脱出パートもただめんどくさいだけで、ストーリーの腰を折られた印象でした。
マンネリ回避のためかもしれませんが、少なくとも僕はこういうゲームに望んでない要素でした。
ストーリーが一本道
「街」や「428」のような、しっかりしたバッドエンドやネタエンドといったものがありません。
あるにはあるのですが、選択肢を間違えた時にツッコミを入れられ「そうですね…考えなおします」といって終わる何の面白みもないものばかりでした。
推理中以外にも選択肢が度々出てきますがどれを選んでもあまり変化はなく、通常エンドと真エンドくらいでほぼ一本道なストーリーでした。
やり込み要素もほとんどないので、結末が決められた1つの物語を観てお終いといった感じです。
体験版はあるの?引き継ぎは?『春ゆきてレトロチカ』

画像にもあるように序章と第一章がプレイできる体験版が配信されています。
ただし引き継ぎはできないので注意が必要です。
総評・まとめ『春ゆきてレトロチカ』
まとめると…
- 100年を経て明かされる綿密なストーリーに惹かれる
- 映像が綺麗でまるで映画を観ているよう
- 推理パートが作業的で眠くなる
- ところどころテンポが悪い
- ストーリーが一本道
『総評』
「ライトなミステリー好きにオススメ!ストーリー序盤とゲーム部分に少々難あり」
全体的に見ると凡作寄りの良作といったところでしょうか。
序盤~中盤にかけては少々退屈なところもありますが、散りばめられた伏線がいっきに回収されていく終盤は見事。
終章へ入る前は☆3つな感想でしたが、終章が良かったので☆3.5に引き上げました。
ゲーム部分はテンポがあまり良くなかったり、肝心の推理パートが眠かったりと残念な感じ。
ストーリーはもっと幅を持たせていろんなマルチエンドがあったら良かったかも。シリアスなストーリーなので仕方ない部分もありますが…。
体験版もあるので、気になった方はまずそちらをプレイしてみてからでも良いかもしれませんね。

レビューは以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント