ネタバレなし!ローグライト型カードゲーム『Inscryption(インクリプション)』のレビュー記事です。
ここではゲーム内容の他に、クリア時間(ボリューム)、面白い&つまらない点についてなど…
購入前に気になるであろう点をいろいろと紹介しています!

このゲームはこんな方にオススメです!
- カードゲームが好き
- パズルや謎解きが好き
- 面白いインディーゲームを探している
- 独創的なゲームがやりたい
- 考察するのが好き
脱出ゲームスタイル+負けたり死んだら最初からやり直しのローグライト型のカードゲームです。
さっそくプレイした結論から言うと、
独特な世界観が魅力!ライト向けなカードゲームとパズル要素の組み合わせが楽しい怪作!
Switch版でプレイ。一言で言うと「不思議なゲーム」でした。
独創的なストーリー、システムに対しゲーム部分はライト層向けだと思いました。
逆にカードゲームガチ勢の方には物足りないと言うかガッカリすることもあるかもしれません。
僕はカードゲーム大好きですがめちゃくちゃ楽しめました!
ネット上でもネタバレ厳禁とあるように、何言ってもネタバレになるタイプのゲームです。
この記事では極力ネタバレを避けてレビューしますが、完全に情報を入れたくないと言う方はページバックを推奨します。

ではさっそく紹介&レビュー行ってみましょ~
『Inscryption(インクリプション)』ってどんなゲーム?

対応機種:PS5/PS4/Switch/steam
ジャンル:デッキ構築型アドベンチャー
IARC:16+ (16歳以上対象)
プレイ人数:1
体験版:なし
※紹介動画はこちら
開発は「Daniel Mullins Games」。いわゆるインディーゲームです。
ダウンロード販売しかしていません。
ジャンルとしては「カードゲーム」「ローグライト」「パズルゲーム」といったところでしょうか。
ローグライトとは簡単に言うと、「ゲームオーバーになったらアイテムやレベルを全て失いまた最初から始めるローグライクゲームを、ライト層向けに取っつきやすくアレンジしたもの」って感じです。(詳しくはググってください)
※カードゲームのルールについては「面白い・おすすめな点」の項目で説明します。
・ゲームの流れ

ゲームを始めると何故か「ニューゲーム」を選べず「コンティニュー」からしかプレイできません。
プレイヤーは謎の部屋で謎の相手と理由不明なままカードゲームをすることになります。
デッキ構築型ローグライトなので最初は少ないデッキですが、マップを進めてカードを集めたり強化したりしてボス戦に挑みます。

ライフは2つあり、なくなるとゲームオーバー。
集めたカードは全てなくなり、またマップの最初からやり直しに。
その代わり再スタートする前に、持っていたカードの一部からコストやステータスを引き継ぐカードを1枚作成できます。(初期デッキに入らず、途中で手に入るかは運次第ですが…)
カードゲーム自体はやる内にすぐ理解できるようになっていて、負ける度に自分自身が上手くなっていることが実感できるので何度も挑戦したくなる魅力があります。ローグライク系の楽しいところですね。
カードゲームをプレイしていない時は、席を立って部屋の中を物色できます。
いろいろ謎解き要素があり、解くと初期デッキに追加されるカードや便利アイテムが手に入ったりします。

・このゲームの目的
それはプレイしていくことで明らかになるでしょう。
としか言えません。
クリア時間はどれくらい?『Inscryption(インクリプション)』
だいたい10時間ほどという人が多いみたいですね。
僕はこういったタイプのゲームは慣れていないためか20時間かかりましたw(寝落ち含む)
クリア後にチャレンジモードなるものがあるので、やり込めばもっと楽しめると思います。
◎面白い・おすすめな点『Inscryption(インクリプション)』
- 謎だらけで先が気になる
- カードゲームが楽しい
- パズル要素が息抜きになって丁度良い
- 隠し要素が多く、こだわりを感じる
詳しく説明しますね。
謎だらけで先が気になる

謎が謎を呼ぶサイコホラーなストーリーが魅力。
上でも書きましたが、ゲームを始めても「ニューゲーム」ではなく「コンティニュー」しか選べません。
そして何の説明もなく謎のキャラと謎の暗い部屋で何だかよくわからないままカードゲームをすることに。
初っ端から「謎、謎、謎」と気になってしょうがありません。
カードゲームのルールはそこまで難しくもないので、やっている内にすぐ理解できると思います。
なぜか対戦中しゃべりかけてくるカードがいたり、部屋の中には何をどうして良いのかわからない家具やインテリアがそこら中に。
ゲームオーバーになっても次の周からは何かが変化していたり、相手のセリフが変わっていたりしていて、「何とか勝ち進んでこの謎を解明してやる!」とワクワク感が止まりませんでした。
謎の先にはまた違う謎が用意されており、先が気になってついついプレイしたくなる魅力がありました。
僕が今までプレイしてきたタイプのゲームではなかったので、個人的に凄まじいオリジナリティ溢れるゲームだなと思いましたね。
どうしても行き詰って進めない…とかでない限り、攻略サイトなど見ずに自力でプレイして欲しい作品です。
カードゲームが楽しい

「デッキ構築型」というジャンルになります。
従来の「お互いあらかじめ作ったデッキで対戦」というものではなく、初期デッキはほんの数枚から。
スゴロクのようなマップが用意され、1マスごと進んでいき、止まったマスによってカードのステータスが強化されたり新しいカードやアイテムを手に入れたりして徐々にデッキを強化していく形です。
僕はこういったジャンルは初めてプレイしたので新鮮でめちゃくちゃ楽しかったです。
・カードゲームのルール

簡単に説明します。(※ゲームを進めるとルールが増えていきますが、ここでは序盤のルールに限定します)
まずカードについてですが、全てのカードにコストと攻撃力&HPが設定されています。
コストはカードごとに様々で、主に「血」と「骨」があります。
- 血…0~3までで設定されており、コスト1につき場のカードを1枚生贄にする必要がある
- 骨…カードが場から消える(死ぬ)と骨としてカウントされていき、印された骨コスト分そこから消費される
デッキとは別に「リス」という生贄用カードの山札もあり、毎ターンどちらを引くか選べます。
また、「攻撃した相手を即死させる」「飛行して直接プレイヤーへ攻撃する」といった特殊効果を持ったカードも数多く存在します。
マップのマスによってカードのステータスを上げたり、特殊効果を付与したりしてカードそのものを強化していくのがポイントです。
次にゲームシステムですが、お互いのターンを交互に繰り返し、プレイヤー間共有のライフポイントを削り合い、先に相手のライフを0にした方が勝利となります。
ターンの最初にデッキかリスデッキからどちらかを1枚引き、コストと相談しながらカードを場に出していきます。(コストが許す限り何枚でもプレイ可能)
目の前に相手カードがいる場合はそのカードのHPを削り、いない場合はプレイヤーに攻撃力のポイント分ダメージを与えられます。
ただし相手はこちらとルールが少し違います。
次にどのカードをどこに出すか見えるので対策を立てれる代わりに、コスト完全無視で強力なカードを出してくるので一筋縄ではいきません。
手札のカードでは対処しきれない場合に頼りになるのがアイテムの存在。

「ライフを1回復する」「自分の場のカード全てに飛行能力を付与する」「相手のカードを1枚破壊する」などなど、不利な状況を覆す強力な効果を持っています。
これも最初から初期デッキと共に3つ所持でき、使った後も止まったマスによって手に入れることができます。
プレイしているとすぐ慣れると思うので、あとはカードをどう強化していくか、どう取捨選択していくかなどが攻略のポイントとなってきます。
再プレイする度にデッキ内容が変わるので、いろんなカードやコンボを楽しめて良かったです。
ちなみに今回は序盤のルールのみ説明しましたが、中盤以降いろいろとルールが追加されるので最後まで飽きることはなかったです。
ゲームテンポもめちゃくちゃ良いので気持ちよくプレイできました。(UIは少々難あり)
パズル要素が息抜きになって丁度良い

ただひたすらカードゲームを繰り返すのではなく、カードゲームをしていない時は席を立って部屋を自由に動くことができます。(狭いですが)
密室の部屋の中には家具やインテリアが置いてあり、それらのパズルを解くと再スタート時に所持できるカードやアイテムが手に入り有利になります。
しかもゲームを進めていると徐々にヒントが明らかになっていく仕様で、少しづつカード&アイテムが増えていくバランスが絶妙でした。
カードのルールもそうですが、プレイヤーに飽きさせない工夫が随所に見られて良かったです。
何気にカードゲーム自体にもパズル要素があって面白いです。
隠し要素が多く、こだわりを感じる
このゲーム、普通にプレイしていたら絶対気付かないような隠し要素が至るところにあります。
例えば、「ある特定のカードは何度も生贄にしていると変化する」とか「ある特定の行動をすると専用のセリフが聞ける」など。
ここらへんは2周目のやり込みとして探すのが良いかもしれません。
とにかく制作者の強いこだわりが伝わってきて愛が感じられました。
×つまらない・気になる点『Inscryption(インクリプション)』
- 全体的に説明不足な点が多い
- 画面が暗くて見づらい部分がある
- 純粋にカードゲームを楽しみたい人には向かない
- ストーリー後半の展開が賛否両論
詳しく説明しますね。
全体的に説明不足な点が多い
このゲームのコンセプト上あえてそうしたのかもしれませんが、それでも説明不足が目立ちました。
ストーリーが謎だらけとかそういうのは全然良いのですが、ゲームシステムに関する説明もほとんどなく手探りで自分で覚えていくことが多かったように思います。
カードゲームのルールは最初にチュートリアル的な感じで説明されるしそれほど複雑でもないので良いですが、それでも一部よくわからず進めていてモヤモヤする部分はありました。
中盤になるまで場のカードを任意で破壊できるなんて知らなかったですからw
どこかで説明が隠されているということもあるのですが、昨今のチュートリアルが丁寧に用意されているゲームに慣れている人、手探りでゲームするのが嫌いな人には合わないかもしれません。
画面が暗くて見づらい部分がある

部屋全体が暗く、カードゲーム中も例外ではありません。
ロウソクの灯りが届かない部分だと相手カードがよく見えなかったり、自分はアイテムを何個所持しているのか把握しにくかったりします。
UIも正直あまり良いとは言えないので、余計わかりにくいです。
あと暗いだけでなく画面のチラつき演出や揺れも人によっては不快かも。これはオプションでOFFにできますが。
プレイヤー側の指で手札のカードのステータスが隠れてしまうのも気になりました。
雰囲気重視なのは良いですが、視認性はあまり良くないので目に悪そうだと思いました。
純粋にカードゲームを楽しみたい人には向かない
遊戯王やシャドウバースのような、シナジーを考えたりコンセプトをはっきりさせたりとしっかりデッキを構築してデュエルしたい人には全く向きません。
あくまで「デッキ構築型」のカードゲームなので、デッキは毎度リセットされるしデッキ内カードはランダム入手だし複数持ちもできないしで、これらが嫌だと言う人にはオススメしません。
逆に予測不可能なデュエルがしたい、毎回デッキが一緒だと飽きる、カードの種類はあまり多くない方が良いという人には向いてるかなと。
カードゲームガチ勢よりも初心者やライト層向けのように思います。
ちなみに僕は遊戯王やカードヒーローが昔から大好きですが、これはこれで新鮮で楽しかったです。
ストーリー後半の展開が賛否両論
ネタバレになるので詳しくは言いませんが、これは「賛否分かれるなぁ…」と思いました。
僕は許容できる範囲ですが「否」です。
面白いゲームであったし、人に是非勧めたい良作なのは間違いありませんが、後半はちょっと擁護できないかなぁと。
総評・まとめ『Inscryption(インクリプション)』
まとめると…
- 謎だらけで先が気になる
- カードゲームが楽しい
- パズル要素が息抜きになって丁度良い
- 隠し要素が多く、こだわりを感じる
- 全体的に説明不足な点が多い
- 画面が暗くて見づらい部分がある
- 純粋にカードゲームを楽しみたい人には向かない
- ストーリー後半の展開が賛否両論
『総評』
「カード、パズルゲーが好きな人にオススメ!クセが強いが間違いなく名作な一本!」
僕はSwitchのゲーム紹介でこの作品を知り、観た瞬間いっきに興味を引かれました。
それほど何か他のゲームにはない魅力を感じ、あまり情報を入れずに購入。見事ドハマリへ。
カードゲームとパズル要素、謎の密室空間というキーワードが決め手でした。
いろいろと惜しい残念な部分もありますが、それが気にならないほど面白いゲームだと思いました。
ちなみに似ているゲームとして神ゲーと名高い「Slay the Spire(スレイザスパイア)」がありますが、僕の場合こっちはハマれなかった口です。参考までに。
とにかくネタバレ厳禁なゲームなので、興味が涌いたなら即プレイすることをオススメします!

レビューは以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!
※カードゲーム好きにはこちらもオススメ!
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