ネタバレなし!人気シミュレーションRPG『ファイアーエムブレム風花雪月』のレビュー記事です。
ここではゲーム内容の他に、クリア時間(ボリューム)、面白い&つまらない点についてなど…
購入前に気になるであろう点をいろいろと紹介しています!

このゲームはこんな方にオススメです!
- ファイアーエムブレムシリーズが好き
- 面白いシミュレーションRPGがやりたい
- 重いストーリーが好き
- キャラの育成を楽しみたい
- ボリュームが多いゲームを探している
近年のファイアーエムブレムのゲームの中でも特に評価の高い今作。
さっそくプレイした結論から言うと、
シリーズ未プレイの人にもオススメ!ストーリー、戦闘、育成とどれも高水準な良作!
僕自身ファイアーエムブレムシリーズは3DSの「覚醒」を途中までプレイした程度であまりよく知りません。
それでも全く問題なく楽しめたので、シミュレーションRPGが好きなら是非オススメしたい作品だと思いました。
ストーリーも大きく分けて3ルートあるのでボリュームも多く、この風花雪月のキャラだけで無双が出るほどキャラが多いのも魅力です。

ではさっそくレビュー行ってみましょ~
『ファイアーエムブレム風花雪月』ってどんなゲーム?

対応機種:Switch
ジャンル:シミュレーションRPG
CERO:C (12歳以上対象)
プレイ人数:1人
体験版:なし
販売元は任天堂、開発は今までのシリーズ全てを手掛けてきたインテリジェントシステムズとコーエーテクモゲームスのシブサワ・コウ氏との共同開発。
IFストーリーとして無双シリーズとコラボした「ファイアーエムブレム無双 風花雪月」も発売されています。
ストーリーは2部構成で、大きく分けて3ルートありマルチエンディング方式となっています。
主人公は士官学校の教師となり、3学級ある内の1つを受け持ちそこに所属する生徒たち(他学級の生徒も勧誘可能)を指導しながらストーリーを進めていきます。
ゲームの流れとしては、月ごと(ゲームでは節と呼ばれる)に章が分かれていて、日曜に学内散策や遠征バトルをし、月曜から土曜までは授業で能力アップ、月末にイベントバトル&ストーリー進行といった流れが基本となります。
これを1部2部ともに約1年を通して繰り返していきます。


詳しい内容については後述の「面白い点・つまらない点」でそれぞれ解説しますね!
クリア時間はどれくらい?『ファイアーエムブレム風花雪月』
だいたい1周で35~40時間という人が多いようです。
イベントや自由行動などもスキップすれば20時間台でクリアできるでしょう。
全ルートクリアを目指すと相当なボリュームになりますね。
ちなみに僕は2週していて、1週目(赤ルート)は42時間、2週目(青ルート)は36時間でした。2週目は間を空けてプレイしたので何も引き継ぎせずイチからプレイしてます。

次項から「面白い点・つまらない点」を紹介します!
◎面白い・おすすめな点『ファイアーエムブレム風花雪月』
- 非王道な三国志のようなストーリーが魅力!
- 戦略性の高い戦闘が楽しい
- キャラが多く育成の自由度も高い
- アニメ調のグラフィックが綺麗
非王道な三国志のようなストーリーが魅力!

※極力ネタバレは避けていますが、読む場合は自己責任でお願いします。
・ストーリーあらすじ
「フォドラ」と呼ばれる女神が見守るとされる大地では帝国、王国、同盟の三大国が存在し、その中央には女神を信仰するセイロス教の総本山「ガルグ=マク大修道院(士官学校)」が建てられている。 主人公はとある出会いをきっかけに士官学校の教師となり、三国ごとに分かれた3つの学級の内の1つを受け持つことに。 教鞭を取りながら生徒たちと過ごす中、フォドラ全土を巻き込む戦乱へと物語は進んでいく…。
例えとして三国志を挙げましたが、ストーリーがというより3つの勢力争いの様子がそれっぽいという意味です。
教師として学校生活を送りながら、月末に発生する課題をクリアしてストーリーが進んでいきます。
1部と2部に分かれており、2部では戦争編として物語の性質が大きく変化し、どのルートを選んでいるかで結末も全く違います。
僕は1周目に「黒鷲の学級(アドラークラッセ)」、2周目に「青獅子の学級(ルーヴェンクラッセ)」でクリアしました。(「金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)」は未プレイ)

感想ですが、ストーリーはめっちゃ重いです。特に後半の2部。
戦争がテーマとだけあって結構リアルに描かれていて、こういったジャンルに拒否反応さえなければめちゃくちゃ面白いストーリーだと思います。
1部では生徒たちと仲を深めつつ、最初の方は盗賊討伐や遺跡調査といった簡単な課題をこなしていく内にフォドラ全土を巻き込む闇へと足を踏み入れる感じで緩やかに進んでいきますが、2部では一転、先の読めない展開が続き驚きの結末が待っています。
とにかくストーリーが面白いので、2週とも途中から散策や育成よりも早く続きが見たい!という気持ちが強く出てきました。笑
結末は正直賛否両論な点もあると思いますが、僕は概ね満足でした。
ルートによって同じストーリー展開でも印象が違ったり、全く異なる性質の物語へと変化するのも面白いところ。
あとは主人公自身に謎が多い点も先が気になる要因でした。
ちなみに本作では「みんなで力を合わせて共通の敵を倒そう!」みたいな王道ルートはありません。
もちろん大団円ハーピーエンドといったエンディングも用意されていません。
「戦争とは正義と正義のぶつかり合い」と言いますが、まさにそれを体現しているゲームで考えさせられます。
戦略性の高い戦闘が楽しい

高低差のあるオーソドックスなシミュレーションRPGです。
自分のターン、相手のターンとで分かれており、自軍キャラを全て行動させるか途中で終了することで相手ターンへと移ります。
歩兵の他に移動力に優れる騎馬兵、空を飛んで自由に動ける飛行兵もおり、いっきにボスへ詰めて攻略…なんかもステージによっては可能です。
どのキャラもカウンターを持っており、キャラの向きによる有利不利といったシステムはありません。
敵に攻撃する際、どれだけのダメージを与えられるか、その命中率といった数値が毎回表示されるので、どの攻撃方法が一番最適化が視覚的にわかりやすくなっていて、少ない手数でいかに効率良く倒していくか考えるのが楽しいです。
戦闘が開始すると画面が切り替わり、下の画像のような3Dアニメーションが挿入されるのですが、キャラがよく動き戦ってる感が伝わってくるので良いですね。

あとはキャラの移動時に移動する方向へ矢印が表示されていくのですが、そのまま敵の位置までカーソルをやるといちいちコマンドを開かなくても戦闘に入れるのがすごくテンポ良くて良システムだと思いました。

敵の強さも1部は結構ぬるいのですが、2部では数も増えてだいぶ手強くなるのでやりがいがありました。
難易度も「ノーマル・ハード・ルナティック」から選べ、更に死んでも戦闘終了後に復活する「カジュアル」、死んだら二度と復活しない「クラシック」も選べます。
ライトゲーマーな僕は「ノーマル・クラシック」の組み合わせでプレイしました。
初心者やシミュレーションRPGが苦手な人でもキャラをしっかり揃えていれば問題なくクリアできると思います。
不満を挙げるとしたら歩兵タイプの兵種に比べて騎馬兵、飛行兵が強すぎる点でしょうか。
まず移動距離が段違いで、飛行兵に至っては障害物無視で進めるのでガンガンレベルが上がっていきます。
逆に歩兵はチマチマとしか進めないので戦闘後半は放置することも…。
結局終盤はほとんどのキャラを騎馬兵か飛行兵になってしまい、少し個性が少ない騎士団になったなと反省しております。
キャラが多く育成の自由度も高い

キャラがとにかく多く、個々の育成の自由度も高いです。
3学級の生徒の他にも他の教員や王国の従者なんかも仲間にできます。

どのキャラも設定がしっかり深堀されており、生徒間でのやり取りイベント(支援会話)も多数用意されていて、キャラゲーとしても良ゲーだと思います。
育成方法は大きく分けて3つあります。
- 延ばしたい技能目標を設定して自習でパラメータアップ
- 個人指導で各キャラの技能を伸ばす
- バトルでレベルアップ
基本的に毎週月曜に「個別指導」を行い、各生徒の「剣術」や「理学といった」技能をプレイヤーの自由に延ばすことができます。

キャラには得意・不得意な技能があり、不得意でも延ばす内に才能開花し得意技能になることも。
そして一週間を通して自習を行い、プレイヤーが目標設定した技能が各自伸びていきます。
この技能を伸ばすことで様々な兵種にクラスチェンジできるようになります。(資格試験に合格することが必須)
例えばペガサスナイトになるためには「槍Cランク」と「飛行Dランク」が必要といった具合です。

説明が長くなりましたが…何が言いたいかと言うと育成の自由度が高い!ということです。
見た目も性格も明らかに剣士系のキャラでもバリバリの魔法使いに育てたり、おっとりヒーラーをガチガチなタンクに育てたりも可能!
極端に言えば全員騎馬兵で編成したオリジナル騎兵隊や、離れた所から弓や魔法で攻める遠距離部隊なんかも作れるということです。
更に他学級のキャラもスカウト可能なのでハーレムパーティやガチムチパーティ何かも作れます。笑
武器も兵種に関係なく扱えるので、自分好みのスタイルで戦闘できるのが楽しいです。
アニメ調のグラフィックが綺麗

アニメっぽい3Dグラフィックがキャラ絵とマッチしていて良い感じです。
バトルパートでも同グラフィックのキャラを動かせるので見てるだけで楽しいです。
顔グライラストをそのまま忠実に再現されているようで、キャラゲーだけあって力入ってるなーと思いました。

×つまらない・気になる点『ファイアーエムブレム風花雪月』
- 周回前提なストーリー
- 「散策」が面白くない
- アイテム関係のUIが使いにくい
周回前提なストーリー
大きく分けて3つのルートがあり、それぞれ2部以降のストーリーや結末が違います。(あるルートでは更に2パターンに分かれます)
1つのルートをクリアするだけでも30時間以上かかるので、全ルートクリアとなると膨大なボリュームになります。
それ自体は特に問題ないのですが、毎月同じことの繰り返しになってくるので途中で飽きてくるんですよね。
僕は1週目、2周目共に2部あたりから飽きがきて、育成もだいたい目標に達してきているのでオートモード(自動で個人指導してくれる)にすることが多くなってました。
ストーリーとバトルは楽しいのですが…。
更に1つのルートをクリアするだけでは物語の全容が全くわかりません。
「あれ、あいつら結局どうなったの?」とか「なんであのキャラはああいう行動を取ったんだろう?」といった疑問が解決しないままエンディングへ行くのでモヤモヤします。
まぁこういった仕組みは別段珍しくはないのでそこに文句はありませんが、さすがにあのボリュームを3週、4週となるとキツイなぁ…と。
個々のルートで結構ストーリー展開が変わるのが救いですね。
一応クリア後は強くてニューゲームのようにいろいろと引き継げるので、1周目よりサクサク進めると思います。
「散策」が面白くない

毎週日曜日の自由行動では補習を行ったりフリーバトルができ、その中に「散策」という学内を自由に歩いてキャラとの交友を深めたり、主人公のステータスアップさせたり、釣りや食事、訓練場など様々な施設で過ごすことができます。
最初は新鮮で楽しいのですが、次第に目的が「キャラのやる気アップのためにひたすら食事する」くらいしかやってませんでした。
章ごとにどのキャラも話す内容が更新されてたり、好感度アップさせたりとやれることは多いのでしょうが、正直めんどくさい。
全キャラに話しかけなければ気が済まない完璧主義者の人には苦痛だと思います。
あと依頼(サブクエスト)が毎章ごとに更新されるのですが、何も面白くないおつかいイベントばかりです。
依頼を受けてマップで示されたところに行って依頼者に報告するだけの単調なものばかり、内容もぶっちゃけどうでもいいものが大半でした。
アイテム関係のUIが使いにくい
アイテムや装備の管理がめっちゃ使いづらかったです。
ちょっとアイテム移動させるだけでも手順が多く、もっと直感的にパパッと使えるようにして欲しかったです。
総評・まとめ『ファイアーエムブレム風花雪月』
まとめると…
- 非王道な三国志のようなストーリーが魅力!
- 戦略性の高い戦闘が楽しい
- キャラが多く育成の自由度も高い
- アニメ調のグラフィックが綺麗
- 周回前提なストーリー
- 「散策」が面白くない
- アイテム関係のUIが使いにくい
『総評』
「シミュレーションRPGとしてもキャラゲーとしてもオススメ!初心者でも安心してプレイできる良作」
バトルは楽しいし育成も幅がありキャラもみんな魅力的。
戦争がテーマのストーリーでは、ルートによって全く異なる物語が展開され先が気になる作り。
シリーズをプレイしていなくても、これ単体で独立したゲームなので問題なく楽しめます。
ストーリーはちょっと重めですが、それ以外は万人にオススメできる良作だと思います。
同じことの繰り返しで途中で飽きることもありましたが、オートやスキップ機能が充実しているので快適です。
コラボの風化雪月無双もいつか是非プレイしたいと思っています。こっちはまたIFストーリーらしいので楽しみです。
このレビューを見て少しでも興味をもってもらえたら幸いです。

レビューは以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!
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