ネタバレなし!元祖HD-2Dゲーム『オクトパストラベラー2』のレビュー記事です。
ここではゲーム内容の他に、クリア時間(ボリューム)、面白い&つまらない点、体験版の内容についてなど…
購入前に気になるであろう点をいろいろと紹介しています!

このゲームはこんな方にオススメです!
- 前作「オクトパストラベラー」が好き、ハマったことがある
- ドット絵や古き良きRPGに惹かれる
- ストーリーが面白いゲームを探している
- 戦闘が楽しいゲームがやりたい
- 良BGMを聴きながらプレイしたい
- ダークな世界観が好き
プレイした感想ですが、
“RPG好きなら是非プレイをオススメしたい超良作ゲーム!“
でした。
僕は前作とスマホ版「大陸の覇者」もプレイ済で楽しんだクチですが、本作はその2つを更に超えたシリーズ最高傑作だと思いました。
シリーズ未プレイでも全く問題ない作りなのも◎。
ちなみにSwitch版をプレイしましたが、よく言われるロードはほとんど気になりませんでした。

ゲーム内容や良い点・悪い点は以下で説明していきますね!
『オクトパストラベラー2』ってどんなゲーム?

対応機種:PS5/PS4/Switch/steam
ジャンル:RPG
CERO:D (17歳以上対象)
プレイ人数:1
体験版:あり
・紹介動画はこちら
販売元はスクウェア・エニックス、開発はアクワイア。
ドット絵と3Dを融合させたHD-2Dグラフィックが特徴で、主人公8人のストーリーが独立するオムニバス式RPG。
好きな主人公から始めて、好きな順番に攻略できる自由度が高いゲームです。
前作とは世界観は共有していますが、時代も大陸も違うので未プレイでも全く問題ありません。
詳しいゲーム内容は公式サイトをご覧ください。
※前作「オクトパストラベラー」のレビュー記事はこちら!↓
クリア時間はどれくらい?『オクトパストラベラー2』
公式ではストーリークリアで約60時間とあります。
僕はいろいろ寄り道しつつエンディング到達時点で88時間でした。
やり込みや裏ボス撃破までやろうと思うと100時間は遊べるでしょう。
◎面白い・おすすめな点『オクトパストラベラー2』
- 8人の主人公が織りなす8つの物語がどれも面白い
- 前作からほぼ全てがパワーアップ!
- ブースト&ブレイクが肝の戦闘が楽しい
- HD-2Dによる美麗グラフィック
- BGMが素晴らしい
詳しく説明しますね。
8人の主人公による8つの物語がどれも面白い

それぞれ境遇や立場が違う8人の主人公による8つのストーリーがどれも面白い!
本作は基本的にダークな世界観なので、復讐だったり裏世界の組織からの脱却だったり奪われた故郷を取り返す話だったりと自分好みなものが多かったです。
その中でもスターを目指す少女の物語や熱い商人の話もあり、比較的明るめなストーリーがちゃんとあるのもメリハリがあって良いと思いました。
王道なものもあれば意外性のある展開も多く、どのストーリーも先が気になってどんどん進めたくなるほど。
いっけん関係のなさそうな8人のストーリーが今後どう交差していくのか?その果てに待つ衝撃な展開は是非ネタバレなしで見て欲しいです。
ちなみに僕のお気に入りはソローネ、テメノス、キャスティ、パルテティオのストーリー。
特にソローネは主人公に選んだキャラなので思い入れが強いです。(戦闘でも大活躍)

一部ツッコミ所が多かったり、全てが語られない部分があったりもしますが、昔ながらのRPGというコンセプト的にも全然ありだと思います。
全てを語らない分、至る所に「こうかもしれない」と思わされるヒントが散りばめられていたりと、考察が好きな人にはたまらない作りでしょう。
NPCごとに年齢や生い立ちなどが設定されており、フィールドコマンドによってその背景がわかるので「このキャラはアレに関係あるのか?」「このキャラとあのキャラはもしかして…」とプレイヤーが想像する余地があるのも面白いです。
メインストーリーに限らずこういった何気ない人々のバックストーリーも楽しめるのがオクトラの良い所です!
あとは自由度の高さも高評価。
各主人公には約4つづつ(キャラによって数が違う)の章に区切られており、1人のキャラをいっきに進めるも良し、好きな順に満遍なく全キャラを進めていくも良しと自由にストーリーを追うことができます。
また、地域やダンジョンによって推奨レベルが設定されており、オープンワールドゲームのように最初の内から結構どこでも行けるようになっています。
これによって序盤から高レベルダンジョンに潜ってレベル上げできたり、むちゃくちゃ強い装備を手に入れるトレハン要素もあったりと、こういった自由度も高くて探索が楽しい。
町にある店も金さえあれば序盤から超強い武器が買えたりと夢があります。(ドラクエに例えるなら最初の村から鋼の剣やドラゴンキラーが買えるような感じ)
最近こういうRPGは少ないように思うので新鮮な気分でした。
前作からほぼ全てがパワーアップ!
まさに正当進化のお手本と言っていいくらい全体的に改善されていると感じました。
簡単に例を挙げていくと…
- ストーリーの強化・・・各内容が濃くなり、8人の物語がちゃんと交錯する作りに
- グラフィック強化・・・キャラの頭身が上がり細かい動きが可能になってたり、夜景が綺麗だったり同じHD-2Dでも進化がしっかり見られる
- 戦闘システムの強化・・・底力やEXアビリティで戦略性UP、演出面が派手になってたりバトルスピードも変えられるように
- 主人公同士の掛け合いが増えた・・・戦闘中に名前を呼び合ったり、クロスストーリーなどで一緒に行動している様が見れる
- パーティチャットがいつでも見返せるように・・・前作は見逃したら終わり
などなど…「こういうのでいいんだよ!」っていうのを見事に抑えています。
逆に「控えキャラに経験値が入らない」「パーティ変更がメニュー画面でできない(終盤は可能)」「主人公の加入イベントが希薄すぎる」といった点は前作から変わってないのが残念。
経験値に関しては前作よりも稼ぎやすい救済措置が増えているので良いのですが、仲間加入イベントは本当にもう少しどうにかならなかったのか…。
ゲームの仕様上しょうがない面もありますが、「そうはならんやろ」と思わずツッコミたくなるテキトーさがちょっと気になりました。
まぁでも前作の不満点が概ね改善されているので満足です!
ブースト&ブレイクが肝の戦闘が楽しい

前作から引き継いだシステム、ブースト&ブレイクがやっぱり楽しい!
- ブースト・・・キャラの行動(火力や攻撃回数など)を段階的に強化できる
- ブレイク・・・弱点を突いて敵ごとに定められたシールド数を削ることでスタンさせる
まずは弱点を狙ってシールドを削り、ブレイクした所で貯めたブーストをぶっ放して総攻撃する爽快感は健在。
更に演出面も強化されているので、より派手になっています。
キャラごとに「EXアビリティ2種」と「底力」という新システムも加わり、より戦略性が増しました。
- EXアビリティ・・・個性的で強力なキャラ固有のアビリティ
- 底力・・・底力ゲージを貯めることでキャラごとに強力な行動ができる(2回行動や技全体化など)
あと今作は雑魚戦がめちゃくちゃ快適になっています。
バトルスピード2倍の設定が可能な他、一撃で一掃できる強力な技が序盤から結構あるので前作で煩わしかった雑魚戦も一瞬で終わります。
ボス戦でのブースト&ブレイクシステムは凄く楽しいのですが、頻繁に戦うことになる雑魚相手とは相性があまり良くなかったので開発も思い切ったなと思いました。
ただブッ壊れすぎるアビリティが序盤から使えるのでヌルゲー化してしまうのは考え物ですが…。(後述)
基本職の他にバトルジョブというサブジョブも設定できるので、アタッカーキャラにバフデバフのサポートをさせたりヒーラーキャラに魔法を使わせてアタッカーに…といった組み合わせも楽しめます。
ただ今作では上級職が4つしかなく、あまりパッとしない強さなのは残念でした。
HD-2Dによる美麗グラフィック

前作が出た当時は唯一無二のHD-2D(3Dとドット絵が融合したもの)として新鮮さがありましたが、最近ではライブアライブリメイクやトライアングルストラテジーといった同社のHD-2Dゲームが出始めてきて、さほど珍しいものではなくなってきました。
しかしさすが元祖というべきか、しっかりグラフィック面はパワーアップしています。
キャラの頭身が高くなりダンスの細かい動きなどバリエーション豊かな表現ができるようになった他、本作から昼夜切り替えが任意でできるのですが、夜の街の灯りなど夜景の表現が素晴らしいと思いました。
前作の中世よりの時代より近代の産業革命時代に近い設定ということで蒸気機関車が登場したり、今作では船を使っての移動もできるようになり、乗り物のグラフィックが特に気合入ってるなと思いました。

あとネタバレになるので画像は載せれませんが、今作でもボスキャラのグラフィックが迫力も躍動感もあってすごく良かったです。
特にパルテティオ編のボスキャラたちは必見。笑
BGMが素晴らしい
前作やソシャゲの方も良曲、神曲揃いでしたが、今作もそれに漏れず良いBGMがたくさんあります。
個人的に序盤の通常戦闘曲やボス戦、トロップホップのような陽気な曲や遺跡などで流れる神秘的な曲がお気に入り。
特に本作では昼バージョンと夜バージョンがあり、同じ曲でも昼は明るめで夜は静かな感じと2種類楽しめるが良かったです。
各キャラごとのラスボス曲もテーマに沿ったアレンジがされていてテンション上がります。
久しぶりにゲームのサントラが欲しくなりました。
×つまらない・気になる点『オクトパストラベラー2』
- エクストラストーリーがまるで打ち切り漫画のよう
- 上級職が微妙すぎる
- 難易度設定が欲しかった
詳しく説明しますね。
エクストラストーリーがまるで打ち切り漫画のよう
※若干ストーリーのネタバレ含むので注意
8人の主人公のストーリーをクリア後に解放されるエクストラストーリー。
今までは仲間同士の絡みはパーティチャットかクロスストーリーくらいだったのが、8人全員で最後のストーリーを進めることができるようになります。
これ自体は感慨深さもありますし、それまで謎だった部分が徐々に明かされていく驚きもあって良かったのですが、残念ながらそのラストに至るまでの構成が打ち切り漫画のように雑。
各キャラのストーリーの裏ではこんなことが起こっていた…だとか、実はあのキャラにはこういう思惑があって…だとか、意表を突く展開は別に良いし好きな方ですが、もう少ししっかりとした伏線を張ったり演出をして欲しかったなと。
主人公たちの知らぬ間に勝手に話が進んで「実はこうだったんだよ」と間接的に知らされ、それに対する主人公たちのリアクションも薄いという…。
まぁ前作よりはマシですが。
一部のキャラに至っては人数合わせのためにとって付けたような無理やり感も。
エクストラストーリーはもっとボリューム持たせて丁寧に作って欲しかったです。(プレイ時間は更に爆伸びしますが)
上級職が微妙すぎる
今作は前作で言う上級職にあたるジョブは4つしかありません。
しかもその内使えるのは半分の2つで祈祷師に至ってはゴミと言われる始末。
ウェポンマスターはザ・上級職って感じでバランスも良く特に問題ないのですが、発明家はちょっとやりすぎ感が。
超序盤で手に入る割に終盤まで使える「変形カタパルト」が異常に強く使い勝手も抜群で、雑魚戦がプレイ開始早々ただの作業と化すレベルでした。
2回目の仕様に1ターン使うデメリットがあるとは言え、全体攻撃+全物理弱点対応+高火力というぶっ壊れ。
まぁ本作は「みんなでけしかける」やら「いきなり底力の先駆けヒカリ」やらと、もともとぶっ壊れアビリティが多いですが…。
魔導士は可も不可もなくあまり語られないし(拡散は強い)、祈祷師はサポアビが優秀なだけで基本職にすら劣る無能ぶりが際立ちます。
せっかく8人いるんだから、微妙な職があってもいいから8職分を用意しておいて欲しかったなと思いました。
難易度設定が欲しかった
今時のRPGではよくある難易度設定ですが、本作にはありません。
章ごとやマップごとに推奨レベルが設定されていますが、進め方によっては後半に行くにつれどんどんヌルゲー化していきます。
その要因としては雑魚戦が簡単に一掃できるようになったこと、主人公側が強すぎること、敵が前作ほど強くないことが挙げられるかと思います。
普段難易度ノーマルでプレイする僕でも、さすがに途中からハードにしたくなるほど終盤はヌルヌルでした。
本来苦戦して倒すと盛り上がるだろう各シナリオのラスボスたちも特に苦労することなく倒せてしまい拍子抜けしてしまったほど…。
バフデバフを駆使していかにシールドを削りながら大ダメージを叩き込むかが魅力の戦闘システムなのに、それがあまり活かせれなかったように思います。
その反面裏ボスは強すぎるようですが…。(僕はまだ挑んでません)
難易度設定がないのならストーリーの進捗具合によって敵の強さも段階的に上がっていくといった仕様でも良かった気がします。
体験版はあるの?引き継ぎは?『オクトパストラベラー2』
3時間という時限付きの体験版が配信されています。
もちろん引き継ぎ可能!
主人公は8人から選べるので、セーブデータを分ければ体験版とは思えないほどのボリュームで楽しめます。
3時間が過ぎてもダンジョンから出なければ継続可能なので、ひたすらレベル上げなんかもできるのがさすが自由度の高いオクトラだと思いました。
総評・まとめ『オクトパストラベラー2』
まとめると…
- 8人の主人公が織りなす8つの物語がどれも面白い
- 前作からほぼ全てがパワーアップ!
- ブースト&ブレイクが肝の戦闘が楽しい
- HD-2Dによる美麗グラフィック
- BGMが素晴らしい
- エクストラストーリーがまるで打ち切り漫画のよう
- 上級職が微妙すぎる
- 難易度設定が欲しかった
『総評』
「ほぼ全てが前作越え!RPG好きなら文句なしにオススメしたい超良作!」
まさに正当進化のお手本、「こういうのでいいんだよ」を実現したゲーム。
ストーリー良し、グラフィック良し、ゲーム性良し、キャラ良し、BGM良しと良い所だらけでした。
あとはキャラ同士の絡み、ストーリーの深堀り(エクストラストーリー)、難易度調整をもう少しうまくやってくれれば神ゲーでした。
前作が合わなかった、途中でやめてしまったという人も「今作はクリアしたし楽しかった」という声も見られるので、もし興味が湧いたなら是非プレイしてみてください!
3時間限定の自由度高い体験版もありますので、そちらからでも。
あとSwitch版はロードが長いという声も見られますが、ぶっちゃけほとんど気になりませんでした。
マップ切り替えが若干長いかな?程度で全然許容範囲。
PS5のような爆速ロードに慣れている人にはちょっと厳しいかもしれませんが…。
次回作はあるかわかりませんが、正当進化を守りながら更なる面白さを追求して欲しいものです。

レビューは以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!
※前作オクトパストラベラーのレビューはこちら!
コメント