ネタバレなし!SRPGアドベンチャーゲーム『デジモンサヴァイブ』のレビュー記事です。
ここではゲーム内容の他に、面白い&つまらない点、クリア時間(ボリューム)についてなど…
購入前に気になるであろう点をいろいろと紹介しています!

このゲームはこんな方にオススメです!
- デジモンは知ってるが特に思い入れはない
- ストーリーさえ面白ければそれでいい
- 大人向けなストーリーが好き

逆にオススメできない人はこちら
- デジモンに特別な思い入れがある
- シミュレーションRPG部分に期待している
- 育成や収集を楽しみたい
- 明るい王道ストーリーが好き
※このゲームは上記のように従来のデジモンゲームを求める方には全く合いません。
僕は初代アニメのデジモンアドベンチャーを02まで観てたくらいで、それほど思い入れがないので大丈夫でしたが「デジモンめっちゃ好き!」って人には辛すぎるゲームだと思いました。
さっそくプレイした結論から言うと、
ストーリーは完全に大人向けなダークなもの!ストーリーは面白いがそれ以外は残念な部分が多い
あくまで特にデジモンに思い入れがない僕の感想です。
デジモン好きな人はこのストーリーも残念に感じるかもしれません。
逆に言えばストーリーが面白ければ気にしないって人には十分オススメできるゲームです!
なかなか攻めた内容になっていて結構序盤から引き込まれる上に、真相ルート(2周目)まで進めれば良作な部類だからです。
何がどう面白くてどう残念なのか、この後詳しく説明しますね!
ちなみに僕はSwitch版をプレイしました。

ではさっそくレビュー行ってみましょ~
『デジモンサヴァイブ』ってどんなゲーム?

対応機種:PS4/Switch/steam
ジャンル:テキストアドベンチャー+タクティクスバトル
CERO:B (12歳以上対象)
プレイ人数:1人
体験版:なし
発売元はバンダイナムコエンターテインメント。
デジモンの新規タイトルゲーム。
ジャンルが「テキストアドベンチャー+タクティクスバトル」となっていますが、メインはテキストアドベンチャーとなります。
文章を読んでいく方に大半の時間が割かれ、戦闘や育成はオマケみたいな扱いです。
2018年発売予定だったものが、延期に延期を重ね2022年7月28日にようやく発売となりました。
これに期待してずっと待っていたファンは、あまりの内容のギャップに非常に落胆しクソゲーの烙印を押される形となったようです。
ネットでの低評価はこういった意見が特に多いと思いました。まぁそれだけではないですが…。
それでもなかなかにダークなストーリー内容と設定なので、好きな人はハマれるでしょう。
◎面白い・おすすめな点『デジモンサヴァイブ』
- 大人向けなダークなストーリー
- 初代世代に刺さる要素が散りばめられている
まぁほぼストーリーですね。
大人向けなダークなストーリー

※ネタバレなしの感想です。
デジモンと言えば子供たちが相棒のデジモンと力を合わせ悪に立ち向かう王道ストーリー!と僕の中では認識しているのですが、このゲームは全く違います。
あらすじがこちら↓
とある地域に伝わる民間伝承。獣の姿をした荒ぶる神「ケモノガミ」。それは子供を生贄に求め、神隠しによって連れ去るという…。
この地へ課外キャンプにやって来ていた少年少女たち。彼らは、はぐれた友人を探しにケモノガミが祀られるこの神社に足を踏み入れてしまう。
そして突如立ち込めた霧…、友人の悲鳴とともに、岩が擦れ合うような不気味な音が聞こえてきたのだった。
霧の中から現れたのは、通常の生物とはまったく違う、未知の生物だった。
怪物に襲われ逃げ惑う彼らは土砂崩れに巻き込まれ、そのまま意識を失ってしまった。
気がつくと彼らの目の前には先ほどまでいた場所とは違う光景が広がっていた。そこは不思議な生き物やモンスターたちが跋扈する異世界だった。
突如放り込まれた未知の場所で、死の危険と隣り合わせの過酷な状況。
恐怖と疑心暗鬼に包まれながらも、彼らはそれぞれにモンスターと絆を育み生き残る道を模索していく。
失われつつある伝承の世界に少年たちは迷い込む…。
(引用元「デジモンサヴァイブ」公式サイト)
要約すると「デジモンのいる異世界に迷い込んだ主人公たちは、元の世界に戻るためサバイバル生活をしながら冒険する」みたいな感じです。
これだけ見ると「アニメのデジモンアドベンチャーみたいなもんじゃん」と思うかもしれません。主人公の相棒もアグモンですしね。
確かにガワはそれっぽいのですが、中身はドロドロの人間(デジモン)関係とメインキャラが死んだりします。
突然異世界にやってきて未知のモンスターと遭遇した場合、実際はこんな感じで破滅してくんだろうな~というブラックな部分がたっぷり含まれています。
相棒のデジモンたちはみんな良い子なんですけどね。人間の方は徐々に黒い面を出してきます。
こういう昼ドラのような展開が好きな人にはたまらないと思います。めっちゃ泥沼化してくので。
「絆」がテーマと言うことで、人間同士に限らず相棒デジモンとの確執なんかも描かれます。その果てにどんな結末が待っているのか。

ストーリー序盤からこの世界についての謎も多く、結構先の展開が気になります。
途中で中だるみはしますが、終盤からいっきに物語は動き、目が離せなくなるでしょう。
ちなみにストーリーを進めていると何度も選択肢が出現します。
基本的に「道義・調和・激情」という3つで構成され、選んだ選択肢によって各パラメーターが上昇、その結果によってアグモンの進化先やエンディングが分かれます。

僕は道義ルートのエンディングだったのですが、ラストはなかなかに熱い展開と「なるほどそうきたか」といった内容で締められていました。
そして2周目から「真エンド」に入れるのですが、途中からまた違った展開が楽しめ、1周目では明かされなかった謎が解けます。
1周目との印象が180°変わるキャラもいたりして、また違った感覚でプレイできて良かったです。
ただそこに至るまでのキャラの関係性のドロドロっぷりは非常に辛いものがありましたが…。

終わりが良いだけに中盤は結構苦行かもしれません
初代世代に刺さる要素が散りばめられている

パッケージにアグモンがいて「おっ」と思った方もいるかもしれません。
そう、このゲームでは初代アニメの「デジモンアドベンチャー」を観ていた人には懐かしいと思えるデジモンたちが多く登場します。
「今のデジモン全くわかんねーよ!」って僕のような人でも、昔アニメを観ていたのならテンション上がる展開とかも用意されています。
性格はちょっと違ったりしますが、懐かしいキャラたちに会えて嬉しかったです!
×つまらない・気になる点『デジモンサヴァイブ』
- 戦闘&育成が全然面白くない
- 全体的にテンポが悪い
- 人間キャラに魅力がなさすぎる
詳しく説明していきますね!
戦闘&育成が全然面白くない

SRPGも結構好きなので少し期待してたのですが、クッソつまらないです。
ストーリーメインで戦闘&育成はオマケ。そう割り切らないとやってられません。
・戦闘について
一応横や背後から攻撃したらダメージが上がったり属性の概念もあります。
ただデジモンたちは技が固定で、進化するかアクセサリーを装備させないと技が増えません。
その進化ですが、戦闘が始まるたびにいちいち選択して進化シーンを見る必要がありテンポが悪い。
しかも進化した方が断然有利なので毎回この作業を出陣デジモンごとにしなければならなくめんどくさい。
あとカメラワークも寄せるか引くくらいしかなく、もっと上から見たくても見れないので状況を掴みにくい。SRPGとしては致命的です。
少し前に「トライアングルストラテジー」をプレイしてハマりまくってたのもあって、そのギャップが特に響きました。
救いは「オートモードと倍速機能」があること。
僕は途中から難易度を一番簡単にし、全戦闘をオートにしてその間スマホをイジってました^^;
正直スキップ機能も欲しかった。(言いすぎ)
・育成について
相棒のメインデジモンたちの他に、フリーバトルで野良デジモンを仲間にすることができます。
こいつらも育成可能で、メインデジモンたちと違ってアイテムで進化させることができ、進化したら退化はできません。
全部で117体を仲間にでき、収集というやりこみもできます。
そもそも戦闘が面白くないので育成もする気が起こりません。
全体的にテンポが悪い

まずストーリー面ですが、「探索行動」と「自由行動」というパートがあります。
- 探索行動・・・自由にマップ移動をしてキャラと話したり怪しい場所を調べたりできる
- 自由行動・・・こちらも自由に移動してキャラと絆イベントを進めたりフリーバトルができる
自由行動には回数制限があり、誰と絆を深めるかある程度絞って動かなければなりません。
正直これ分ける必要あったの?と思いましたが、それよりもいちいち移動してキャラと会話してまた移動して…と少々面倒。
絆を深めるというコンセプト上しかたのない面もありますが、さっさとストーリーが進んで欲しいのにちょいちょいこのパートが挟まれるのでテンポ悪いと感じました。
あと真相を見るのに2周必須なのも辛い。
そして戦闘面。
こちらはまず戦闘が始まるまでのロードがそこそこ長いです。リトライも然り。
肝心の戦闘も3倍速はできますが、前述したようにいちいち進化の必要があったりカメラが見づらかったりと快適性が良いとは言えず、結果テンポが悪く感じられました。(ほぼオートにしてましたが)
人間キャラに魅力がなさすぎる

人間(デジモン)関係がドロドロになるストーリーのため、キャラはどいつもこいつも性格悪いです。もちろん良い子もいますが。
主人公は基本マトモですが、選択肢によってはさっきまで穏便に事を進めるキャラだったのに突然過激なことを言い出す支離滅裂なキャラのように映ってしまうことも。
特に2名ほど見てて不快感しか生まれないキャラがいて、こいつらのせいで途中で止める人もいると思います。
どれだけ酷いかと言うと、「常にネガティブ発言で場を暗くする」「相棒デジモンに暴言DV」「代替案を出さないくせに周りの意見を否定」などなど…。
相棒デジモンたちはみんな良い子なんですけどね。人間はクソです。

ここまで不快なキャラは久しぶりでした
クリア時間はどれくらい?『デジモンサヴァイブ』
1周するのに約20~25時間ほど、2周目も入れれば(スキップなどしたとして)35~40時間といったところでしょうか。
僕は一週目で22時間、2周目クリアで34時間ほどでした。
一応2周目は育成要素など引き継ぐのでストーリーに専念できます。
また「夢幻の記憶」という高難易度ダンジョンが解放され、やりこみ要素となっています。
もちろん僕はやってません。
総評・まとめ『デジモンサヴァイブ』
まとめると…
- 大人向けなダークなストーリー
- 初代世代に刺さる要素が散りばめられている
- 戦闘&育成が全然面白くない
- 全体的にテンポが悪い
- 人間キャラに魅力がなさすぎる
『総評』
「デジモンでダークなストーリーを楽しみたい方にはオススメ!SRPGとして期待すると肩透かしを喰らうかも」
結構辛口で評価しましたが、まぁいろいろと残念な部分が多いゲームでした。
従来の明るめなデジモンゲームが好きな人やデジモンの育成要素を重視する人には全くオススメできません。
「人間関係ドロドロ」「生死をかけたサバイバル」「先が気になるストーリー」これらのキーワードが気になったらプレイをオススメします。
このレビューが少しでも参考になれば幸いです。

レビューは以上です!最後まで読んでいただきありがとうございました!
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